ブレンディッドラーニング②「効果を高める学習モデル」
皆さんこんにちは!KECビジネスコンサルティングの泉谷(いずたに)です。今回もブレンディッドラーニングについて考察を深めていきたいと思います。どのようにすれば研修やOJTによる学習効果が高まるのでしょうか?今回は学習効果を高める2つのモデルについてご紹介いたします。
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VAKモデル
VAKモデルとは、「Visual(視覚)」「Auditory(聴覚)」「Kinetic(身体感覚)」の3つの頭文字をとった学習モデルです。人というのは、それぞれ理解のしやすさ・得意な学習パターンを持っています。個々の学習スタイルも考慮しブレンディッドラーニングを構築することができれば、さらに学習効果を高めることができます。
■視覚優位・・・動画・イラスト・図形などを見る方が理解が深まるタイプ
■聴覚優位・・・話をじっくり聴く方が理解が深まるタイプ
■身体感覚優位・・・身体を動かし実際に経験する方が理解が深まるタイプ
このように人によって学習しやすさというものが変化します。また、人によってだけではなく、学ぶ内容によっても学習のしやすさは違います。例えば、営業研修のロールプレイングでは、頭で理解するだけでなく、実際に身体を動かしてセリフを言葉にしてみることで必要なスキルが身についていきます。つまり、同じ人であっても学ぶコンテンツが変わることで理解のしやすさや学習効果に変化が生まれてくるわけです。
※今後はVAKの3つを融合したVR学習といったものも時代の主流になるかもしれません。
経験学習モデル
経験学習モデルとは、デービッド・コルブが提唱した学習モデルです。具体的な「経験」をすることが出発点となり、次にその経験を多様な角度から「省察」し、得られた教訓や気付きを他の状況でも応用できるように「概念化」し、新しい状況で「実践」してみるといった学習モデルのことを言います。「経験→省察→概念化→実践」のサイクルを回すことで経験が知恵に変換され、人はより良く学ぶことができるのです。
例えば、学習したことを4つのサイクルに当てはめて振り返ることで、経験を経験で終わらせず、行動の質を高めたり、習慣化につなげることができます。
■経験・・・「どのような経験ができた?」「経験を通して得たことは?」
■省察・・・「うまくいったことは?」「改善できることは?」「どのような意味があった?」
■概念化・・・「一言でいうと何を学んだ?」「定理化すると?」「マニュアル化すると?」
■実践・・・「同じ状況が来たら次はどんな行動をとる?」「まずできそうなことは?」
まとめ
今回は学習スタイルと学習サイクルのモデルについてご紹介いたしました。学習方法については、多様な学習スタイルを考慮し、集合研修だけでなく様々な学習の機会を作っていきましょう。そして多様な角度から学んだことを振り返ることで、経験したことをいかに深い部分まで落とし込んでいくかが重要です。今後もブレンディッドラーニングや様々な学習モデルについて触れていきます。研修や人材育成に少しでもお悩みや課題感をお持ちでしたら、まずはお気軽にご連絡ください!
この記事の筆者 |
KECビジネスコンサルティング 泉谷 岳(いずたに がく) 兵庫県出身。KECビジネスコンサルティングにて各種研修・セミナーの企画営業を担当。プライベートでも興味のあるセミナーに参加し、人はいかにして学ぶかを日々勉強中。学び甲斐のあるコンテンツと定着に繋がる支援をモットーにしている。 |